2022-08

CG

モデリング実践編_実務に向いたCGモデリングの方法をお伝えします_②SketchUpに取り込んだ図面データの調整とレイヤーについての説明-2

前頁の操作で、 SketchUpに取り込んだ図面データの ①縮尺がおかしくなっている ②レイヤーがバラバラになっている の2つの修正を行いました。 この頁で、 ③図面ごとにレイヤーを整理する の修正を行い、図面データの調整は終了です。 慣れると①〜③の動作も10分とかからず行えるようになっていきます。 では、③図面ごとにレイヤーを整理する を行っていきます。 後ほど改めて丁寧に説明いたしますが、 なぜレイヤー分けをする必要があるのかを簡単に説明します。 シンプルに説明すると、 レイヤーは、一部分を表示したり非表示にしたりするために用います。 そのため今回は、 1階平面図には「00_1階平面図」 2階平面図には「00_2階平面図」 立面図には、、、 のように、各図面ごとにレイヤーを与えていきます。 ・まずはグループを解除します。 こちらの理由も後ほど詳細を説明しますが、 シンプルにして強力なルールとして、 「オブジェクトにはレイヤーを与えない」 「グループには必ずレイヤーを与える」 という2つを僕は掲げております。 ※オブジェクトとはsketch up上の線や面のこと ※グループとはその線や面の集合を1つにまとめたもののこと そのためまずは平面図や立面図などがまとまってグループ化されているものを一度解除します。 ・図面がまとまっているグループを「選択ツール」で選択 ↓ ・選択状態(図面が青い状態)のまま「右クリック」→「分解」 以上でまずは各図面をまとめていたグループが分解されます。 ・次に、各図面ごとにグループ化をしていきます。 「選択ツール」をつかって、左下から右上(もしくは右下から左上)にドラッグして1階平面図だけを選択します。 ↓ ・1階平面図だけが選択されている状態で、「右クリック」→「グループ化」で1階平面図をグループ化します。 ・次に、グループ化した1階平面図に(1階平面図)という名前のレイヤーを与えます。 ↓ ・「ウィンドウ」→「レイヤー」をおし、レイヤーのウィンドウを画面上に表示させます。 ↓ ・レイヤーのウィンドウの「十字の絵をした部分」を押すとレイヤーが追加されます。 ↓ ・追加したレイヤーをダブルクリックすると名前が編集できる状態になるので、「1階平面図」と名付けます。 ↓ ・先程グループ化した1階平面図を選択します。 ↓ ・ウィンドウにある「プロパティ」のレイヤーの矢印を押して先程作成したレイヤーである「1階平面図」を選択します。 以上の操作で、1階平面図に「1階平面図」という名前のレイヤーを与えたことになります。 これを 1階平面図、2階平面図、3階平面図、、、 立面図_北、立面図_東、立面図_南、、、 など各図面に対して行い、それぞれの図面にそれぞれのレイヤーを割り当てます。 つまり流れとして、 ・レイヤーを追加して名前をつける ↓ ・グループを選択してレイヤー名をつける を各図面に対して行います。 すると、 各図面がそれぞれグループ化されていて、 かつ 各図面にそれぞれにあったレイヤー名が割り当てられている状態になります。 以上で、 SketchUpに取り込んだ図面データの調整の操作は終わりです。 おつかれさまでした。 調整だけでとても細かく長く感じたかもしれませんが、 慣れてくると図面を取り込んでから10分もかからず終えられるようになります。 初めにどれだけ丁寧に整理したかでこの後の作業の効率が大きく変わりますので、 まずは丁寧な下準備をする習慣をつけておくのがよいと思います。 次の頁から、いよいよ床や壁を立てていきます。 レイヤーを整理しつつ壁などをつくる、 シンプルにして強力なルールもしていきますので、 是非次の頁も見ていってください。
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モデリング実践編_実務に向いたCGモデリングの方法をお伝えします_②SketchUpに取り込んだ図面データの調整とレイヤーについての説明-1

以前に、SketchUpに図面の取り込み方について説明いたしましたので、 その続きのやり方からお伝えしていきます。 現在取り込まれた図面は、 ①縮尺がおかしくなっている ②レイヤーがバラバラになっている ため、この2つをまずは調整していきます。 操作数が少なく、極力シンプルで実務で使う際にも有用な技術が得られるよう伝えていきますので、 よろしくお願いいたします。 いろんな種類の操作方法がありますが、 出来るだけ少ない操作で汎用性のある方法で行っていきます。 ①縮尺の調整 まずは取り込んだ図面全体をグループ化します。 グループ化の意味については今後説明していきますので、 まず初めは、操作を覚えていくのがよいと思います。 ・「選択ツール」をクリック ↓ ・取り込んだ図面の右下を左クリックしてドラッグ&ドロップの要領で図形を囲む ※選択された部分は青くなります。 ↓ ・選択された青くなった取り込んだ図面を右クリックを押し→「グループ化」を選択 ※右クリックを押したメニューに「グループ化」がない場合、図面がすでにグループ分けされている場合があります。 次に、スケッチアップに取り込んだ図面を何倍にしたら適正な大きさになるかを調べていきます。 電卓を用いるアナログな方法ですが笑、 シンプルで覚えやすいためかなり有用かと思います。  ・どこでも構いませんので取り込んだ図面のどこかの寸法をまずは測ります。 ※ この時点で、念のため単位がmmとなっていることを確認してください。 単位がfeetなどになってしまっている場合があります。 確認方法は、ウィンドウ→モデル情報→単位、を押して、 十進法のmmになっているかどうかを確認する ↓ ・「メジャーツール」をクリック ↓ ・測りたい部分の片方の上にカーソルを合わせクリック、次の点をクリック すると、選択した2点の長さが右下の四角い部分に表示されます。 ↓ ・今回は壁の厚みを測ってみると〜mmと出ました。実際の壁の厚みはCADソフトで調べてみると〜mmなので、実際よりもsketch upに取り込んだ図面は大きくなってしまってることが分かります。 ↓ ・sketch upに取り込んだ図面を何倍したら、正しい大きさになるかを調べます。 やり方はとてもアナログでシンプル。スマホなどの電卓機能を使います。笑 (CADソフトで計測した寸法)÷(sketch upで計測した寸法)=(何倍したら正しい大きさになるか)を行います。 今回の場合は、 〜mm ÷ 〜mm =〜となります。 ・グループ化した図面を選択ツールで選択 ↓ ・sketch upの「尺度ツール」をクリック ↓ グループ化した図面の周囲に緑の点が現れるので、緑の点をクリックします。 ↓ 右上の緑の点を1クリックします。 ↓ 数値入力で、先ほど電卓で計算した値を入力します。 ※入力した値に応じて図面が小さくなります。 例えば、 0.5を入力すると1/2倍の大きさに、 2を入力すると2倍の大きさになります。 ↓ この時点で、図形全体が適正な大きさになっているはずです。 念のため、先ほどと同じ位置の長さを「メジャーツール」で測ります。 ※今回は壁厚が〜mmで、SketchUpに取り込んだ図面データも〜mmであることから、適正な大きさになったことが確認できます。 以上の操作で、 ①縮尺がおかしくなっている ②レイヤーがバラバラになっている の2つの修正が完了しました。 次の頁で、 ③図面ごとにレイヤーを整理する の修正を行います。
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レンダリングに挑戦してみたい!けれどどのレンダリングソフトがいいのか分からない、という方へ。

CGをやってみたい人の多くは、自分の設計をよりリアルなビジュアルで表現してみたい、 そう思いはじめる方が多いかと思います。 以前にご説明した通り、リアルなCGをつくるプロセスをざっくりと記すと下記のようになります。 ①モデリングをする ↓ ②モデリングしたデータをレンダリングする ↓ ③レンダリングしたデータを画像処理ソフトで加工する ↓ ④完成したCGをプレゼン用の資料にレイアウトする 今回はこの②に使用するレンダリングソフトでは何がおすすめかをお伝えしていきます。 結論としましては、 ・CG初心者で費用を抑えたい人はPodium ・CG経験者でお金に余裕ある人はV-Ray になると思います。 以下に理由を記していきます。 ●Podiumをおすすめする理由 ①操作がシンプルで習得が早い モデリングソフトとしてまずはsketch upに取り組むことをおすすめしたように、 Podiumをおすすめする最大の理由は、 かなり早くに習得ができるからです。 V-Rayは調整する項目が多く、だからこそ細かな調整が可能になるのですが、 習得に挫折する可能性は上がります。 CGを習得する上で最も大きな障壁になるのは、 細かい操作の部分でつまづいてしまい、イヤになり、挫折することです。 ですから初心者には断然、Podiumをお勧めします。 PodiumとV-Rayの仕上がりに大きな差がつくのは外観のCGを作成した時なので、 まずはPodiumでレンダリングに慣れてから、 数年して外観の仕上がりを極めたいと思った際にV-Rayを導入するのがよいと思います。 ②レンダリングソフトの中では断然安い 理由2つ目は、レンダリングソフトの中ではかなり安いことです。 カキーシャなどそもそも無料で永久に使えるレンダリングソフトも中にはありますが、 完成度があまりに低く実務の使用には耐えません。 実務のプレゼンに使用できるレベルの完成度のレンダリングが可能で、それでいて安いのがPodiumのかなりの魅力です。 V-Rayが年間に10万円ほどかかるのに対し、 Podiumは一度買えば永久に使えて4万円程です。 圧倒的な安さだと思います。 また、Twinmotionなど、商用には使用できないけれど学習用であれば無料にできてかつ完成度の高いレンダリングソフトの方がよいのでは? というお声もしばしばいただくので、 それについての見解も詳しく述べておこうと思います。 無料で高い完成度!※但し商用利用は不可 のTwinmotion!には誰もが魅力を感じるものと思います。 但しここで注意すべきなのは、 なぜ企業が無料で提供するのか、についてです。 お金を稼ぐためにレンダリングソフトを販売する会社がなぜ無料で学習用に提供するかというと、 まずは無料でマーケットを広げて多くの人に技術を身につけさせて、 広まった後に課金を開始し、徐々に値段を上げていくためです。 一度無料期間にTwinmotionの技術を身につけた人は、 課金を開始された後にもせっかく身につけた技術だからとTwinmotionを手放せず、値段を上げられても支払う以外になくなっていきます。 adobeのPhotoshopなどに無料配布の期間があったことを思い返せばご納得いただけると思います。 さらに高額な支払いに追い討ちをかけるのは、 ・サブスクの時代がやってくる ・ネットに繋げた状態でしかソフトが使用できない仕様に今後なっていく の2つがあります。 ・サブスクの時代がやってくる いまソフト関連の会社で軒並み株価を上げているのは、ソフトを買い切り(一度買ったら永久に使用できる)で販売する会社ではなく、 サブスク(使用し続ける期間中、毎月や毎年お金がかかる)の形式でソフトを販売している会社です。 adobeなどのソフト販売会社に限らず、皆さんご存知のNetflixもAmazonも、急成長している会社はどこもサブスクの形式でサービスを提供しています。 サブスクの形式がビジネスモデルとして有用であることが証明されている現在、 これから全てのソフトが買い切りの形式ではなく、サブスクの形式でサービスが提供されるようになる日は近いと思います。 買い切りとサブスクにかかかる費用は桁が違います。 比べてみると、 1年間の間では、 V-Rayは10万円(10万円/年間 サブスク) Podiumは4万円(4万円/永久 買い切り) 6万円ほどV-Rayの方が高い 10.年間の間では、 V-Rayは100万円(10万円/年間 サブスク) Podiumは4万円(4万円/永久 買い切り) 96万円ほどV-Rayの方が高い 20年間の間では、、、、 値段にどんどんと差が開いてきます。 さらにサブスクの時代は加速していきますから、 今のうちに質が高く値段を抑えたレンダリングソフトを入手しておくか否かで、 10年間で100万円弱の費用の差が出ていきます。 ・ネットに繋げた状態でしかソフトが使用できない さらに、今後は商用利用でないものを商用に利用することが不可能な時代になっていきます。 元々が、商用でないものを商用に利用するのは違法でしたが、 オフラインで使用できるソフトが多いため、非商用ソフトを商用には利用する人も多くいました。 ただし、これからはネットに繋げた状態でしかソフトを利用できない形式が増えていくため(adobeの photoshopやIllustrator等が既にその傾向にあります)非商用のものを商用に利用するとすぐに発覚するようになります。 そのため結論として、 「商用」の「買い切り」のレンダリングソフトをいかに早く買っておくか。 これで長期的にかかる費用が断然と変わってきます。 僕らは買い切りの商用ソフトが買える最後の世代になるかもしれません。 podiumが買い切りで4万円が高いと感じていた方も、 長期的な視点で考えるといかに安いソフトなのかがお分かりいただけるのではないかと思います。 以上がpodiumをおすすめする理由です。 これからCGをはじめる方や、 生涯、CGにかけるコストを削減したい方はpodiumを早めに購入することをおすすめいたします。 また、経営的に余裕のある方は、 外観のCGを極めたいためV-Rayを極めたいという方もいるかもしれません。 そんな方のために、V-Rayの利点も別の頁で説明していこうと思います。
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