実務に向いたCGモデリングの方法をお伝えしていきます。
まずは、
①図面データをSketchUpに取り込む
からです。
参考書で独学していくと、
SketchUpやRhinocerosなどのモデリングソフトを使用して、
モデリングソフト上で図面を書いていく手順を紹介していたりしています。
この方法で習得することは決しておすすめしていません。
・実務ではCGをつくる段階で手元に図面データがない、状態はほぼあり得ない
・モデリングソフトは図面を書くには向いていない
からです。
そのためここでは、
VectorWorksやAutoCAD、Jw_cadなどの作図ソフトで既に図面の作成は終えており、
作図ソフトで作成した図面データを用いてモデリングするやり方をお伝えしていきます。
無駄なく効率的で、
設計の変更に伴う修正に対応しやすい方法になるようまとめております。
①-1 図面データのデータ形式をdxf化する
実務で作業をしていくと様々なソフトを使用することになります。
SketchUp 、VectorWorks 、AcrobatPDF、Photoshop、Illustratorなど。
そしてそのそれぞれのソフトのデータ形式は異なっています。
SketchUpは「.skp」
VectorWorksは「.vwx」
AcrobatPDF「.pdf」
Photoshopは「.psd」
Illustratorは「.ai」など。
それぞれのソフトを用いてデータを作成し保存した後、
そのデータの名前の末尾についているものがデータ形式です。
〜.pdf
〜.skp など
詳しく理解する必要はなく、
異なるソフトで作成した異なるデータ形式のデータを開くことは原則できない、
例えば、
SketchUpで〜.skpのデータ形式のデータは開けるけど、
SketchUpで〜.vwx のデータ形式のデータは開くことができない、
ということだけ理解すれば十分です。
そして、SkethUpは多くのCADソフトで開くことのできる形式である「dxf形式」のデータを開くことができるため、
まずは使っているCADソフトのデータをdxf化(データの形式をdxfに変換すること)する方法を知る必要があります。
ここでは例として、VectorWorksのデータ(vwx形式)をSketchUpで開くためにDXF化する方法を説明していきますが、
AutoCADやその他のCADソフトでもdxf化は可能ですので、SketchUpは問題なく使用することができます。
VectorWorks方法のデータをdxf化する方法は下記の通りです。
・「ファイル」→「DXF/DWG取り出し」をクリック
すると設定画面がでてきますので下記の画像のように設定をしてください。
細かい部分は理解せずとも、SketchUpに取り込んでからも修正が可能なのでこの設定でよいと思います。
・形式はDXF(テキスト形式)
・バージョンは2000
※バージョンが高いと古いバージョンのソフトでは開けない場合が多いので、
実務になってからでもDXF化する際のバージョンは2000とすることがおすすめです。
・非表示のクラスを「取り出さない」
※「取り出す」にすると不要な線が多くなってしまう場合があります。
・取り出すレイヤ「デザインレイヤのみ」にする
※VectorWorksには「シートレイヤー」という便利な機能があるのですがCG作成には無関係なのでデザインレイヤのみでよいです。
・一番右側のチェックは全て外す。
※CGのモデリング作成には建物の形状が重要であってハッチング等の表現は不要な情報なのでチェックを外してよいと思います。
↓
・「OK」
↓
・保存する場所の指定します。どこでも問題ないので、デスクトップ上に保存でよいと思います。
以上の操作で、指定した場所にdxfデータが保存されます。
①-2 SketchUpでdxf化した図面を取り込む
SketchUpでdxf化した図面を取り込むことで、
図面を元に正確なモデリングを作成していくことが可能になります。
方法は下記の通りです。
・「ファイル」→「インポート」→先ほどデスクトップ等に保存したdxfデータを選択して「開く」をクリック
※dxfデータが見つからない場合、ファイル名の種類を「Autocad DXF」にしてみてください。
※SketchUpの取り込みはSketchUpPROのみの機能です。
学生だと1年間1万円ほどかかる機能のようですが十分買う価値があると思います。
以上の①-1 、①-2のステップで、
SketchUpに図面が取り込まれた状態となります。
ただ、この段階では、
図面の大きさが誤った大きさになっていたり、
レイヤーがSketchUpに即したものにはなっておりません。
次の頁では、
SketchUpに取り込んだ図面の調整方法と、
レイヤーとはそもそも何かについてお伝えしていきます。
是非、読んでいってみてください。
・次の頁
「モデリング実践編_実務に向いたCGモデリングの方法をお伝えします_②SketchUpに取り込んだ図面データの調整とレイヤーについての説明-1」
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